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尋常性ざ瘡(にきび、ざ瘡)(日本語)

lundi, janvier 21st, 2013

尋常性ざ瘡(にきび、ざ瘡) にきびの原因は? に きびを引き起こす原因とされる説のひとつに、男性ホルモンの増加が挙げられます。思春期に男性ホルモン(テストストロン)の量が増加すると、人によっては 皮脂が過剰に分泌されることがあります。なぜ、個人によって皮脂腺から分泌される皮脂量が異なるのか、その原因は分かっていません。過剰な皮脂分泌が起こ ると、皮脂腺が詰まり、黒面皰や白面皰といった面皰(めんぽう)が出現します。大抵の場合、ここから更に悪化しますが、この症状のままで治まる場合もあり ます。 皮 脂の下と毛包の奥に潜む細菌が、皮脂を分解することによって特定の物質が皮膚の上に生成されます。この物質が、毛包周辺の皮膚に炎症を起し、にきびを引き 起こします。悪化すると、にきびの中に膿が溜まり始め(膿疱)、大きく痛みを伴った腫れ物(結節、嚢胞)に発展し、症状が引いた後も瘢痕が残ります。瘢痕 は、凹んでいたり、くぼんでいたり、または、腫れていたり固かったりします。 誤った考え方? 「チョコレートや脂質が多い食べ物はにきびの原因」この考え方には、様々な見解がなされています。ひとつ言えるのは、にきびは毛包の脂によって引き起こされる疾患であり、摂取する食物が直接の原因ではないということです。 「日光に当たるとにきびの治りが早くなる」現在のところそれを立証する科学的根拠はありません。 「洗顔を怠るとにきびは悪化する」顔面の汚れはにきびの直接的な原因にはなりません。 「活発な性行動はにきびを引き起こす」この考えは間違いです! 「自慰行為(マスターベーション)はにきびを引き起こす」誤った考えです! にきびを発症したら? 早い段階で医師に相談してください。酷く悪化する前に適切な処置を受けることで、見た目を改善し、永久瘢痕化するのを防ぐことが可能です。 にきびの治療法は? a. 局所薬 軽 症の場合は、局所薬で十分です。局所薬には、硫黄、レゾルシノール製剤、過酸化ベンゾイルを含んだ製剤や、抗生剤(エリスロマイシン、クリンダマイシンゲ ルまたはローション)、ビタミンA配合クリームまたはゲル(アダパレン、トレチノイン)などがあります。これらの局所薬を使用することによって、一時的に 皮膚が赤くなり乾燥することがあります。副作用による炎症、乾燥が重い場合は、医師にご相談ください。 b. 経口薬 炎症したにきびが多数ある場合、局所薬では不十分なことがあります。その場合は、エリスロマイシン、ドキシサイクリン、ミノサイクリンなどの抗生物質が錠剤で処方されます。 抗生物質の種類に関わらず、症状によっては、数ヶ月に渡って服用するケースもあります。 c. 重症のケース 上記治療法に反応しないほど重症の場合、また、重症の結節を伴ったにきびの場合、イソトレチノインが処方されることがあります。有効性が高く、副作用も指摘されているお薬です。妊娠中の女性が服用すると胎児に深刻な障害が発生することがあります。 ダイエットをするとにきびは悪化する? ダイエットとにきびの関連性を示した科学的根拠は、今のところ存在しません。大抵の患者において、食事制限は必要ありません。 正しい洗顔法は? 水と低刺激性石鹸または薬用クレンジングで顔を洗い、表面の脂を落とします。刺激が強いクレンジングは使用しないでください。強く洗っても、にきびが消えるわけではありません。 にきびはつぶしてもいいの? に きびをつぶしたり搾り出したりする行為は、おすすめしません。白にきびを優しく搾り出し中の膿を取り出すことはありますが、芯が深い場合のにきびには逆効 果になります。中身を搾り出すのに結構な力を要する場合は、搾り出すという行為は避けてください。刺激物が周りの健康な皮膚にまで影響(皮膚炎症)を及ぼ し、更に大きく治りにくいにきびに発展する恐れがあります。 にきびは隠せる? ノンコメドジェニック・コンシーラーで隠すことはできますが、量は控えめにしてください(ノンコメドジェニック=コメドの形成を抑える)。帰宅後など使用する必要がもうない場合は、すぐに洗い落としてください。 にきびの上に化粧品や日焼け止めを塗っても大丈夫? 油分が多い化粧品は、にきびを悪化させます。水溶性でオイルフリーのノンコメドジェニック化粧品をご使用ください。化粧品を選ぶ際は、店員に相談してみてください。 に きびは、毛包の中および皮脂腺(毛包の中にあり皮脂を分泌する腺)を含む周辺に発生します。皮脂腺は身体中の皮膚に存在しますが、にきびが形成されるの は、顔・胸・背の部分のみです。皮脂腺から分泌される油分は皮脂と呼ばれており、思春期にその分泌活動が活発になります。にきびは思春期にできるものが主 ですが、20代・30代で初めてできることもあります。 © 2009 クリストフスー (Christophe HSU) […]

皮膚に現れる癌の兆候 (日本語)

mardi, janvier 8th, 2013

クリストフスー (Christophe HSU) – 皮膚科医. ジュネーブ、スイス 内 臓の疾患は、そのほとんどが皮膚に何らかの変化をもたらします。皮膚病変は、体内で起こっている目に見えない異常(癌など)を指標している場合がありま す。皮膚に現れる変化を見逃さずチェックすることで、癌の早期発見につながる可能性があります。皮膚に現れる癌のサイン(兆候)には、2種類が挙げられます。 1. 体内で発生した癌が、皮膚病変として現れる。 2. 体内で発生した癌が、皮膚にまで転移している。 1. 体内で発生した癌が、皮膚病変として現れる。 この種類の皮膚病変は、体内で発生した癌が皮膚に変化を生じさせているものであり、皮膚癌とは異なります。 体内の細胞が発癌すると同時に、皮膚に異常が現れる場合もあります。その場合、癌を摘出すると皮膚病変も治る傾向にあり、癌が再発すると再び皮膚に異変が生じることがあります。 以下に挙げる皮膚疾患を発症した場合、まれに癌の兆候となっている場合があります。 黒色表皮症 黒色表皮症を発症すると、脇・首・鼠径部(股間)の皮膚が褐色になり、ごわごわに分厚くなります。乳頭・へそ・膝・肘にも症状が現れる場合があります。 消化器官(胃腸)や尿路の癌を指標している可能性があります。 黒色表皮症は、癌を発症すると同時に現れる傾向があり、癌の進行と平行して症状にも変化が起きやすい疾患です。 黒色表皮症は、癌以外にも、糖尿病・甲状腺疾患・ホルモン療法・肥満と関連している場合があり、遺伝性疾患のときもあります。
                黒色表皮症 水疱性疾患 天疱瘡は、破れやすい水疱が形成されるのが特徴的です。胸腺腫瘍と関連している場合があり、胸腺腫を発症している患者の多くは、筋力が極端に衰える重症筋無力症を合併していることが少なくありません。 癌との関連性がないか的確な診断を行うために、必要に応じて、X線を用いる場合があります。 腫瘍随伴性天疱瘡は、口腔・性器に強い痛みを伴った水疱および潰瘍が形成されるのが特徴的です。 腫瘍随伴性天疱瘡は、リンパ腫と直接関係しています。 晩発性皮膚ポルフィリン症は、太陽光に敏感に反応する皮膚疾患で、発症すると、手・おでこ・顔などの太陽光に暴露される部分に水疱とかさぶたが出現します。患者によっては、顔の体毛が濃くなることもあり、肝臓がんを示唆している場合もあります。 皮膚筋炎 皮膚筋炎を発症すると、太陽光に敏感になり、瞼・おでこ・前腕・手に赤紫がかった紅斑が現れます。 紅斑部分が腫れ上がるのも、この疾患の特徴です。 筋力の低下もしばしば見られます。 皮膚筋炎を発症する患者の中には、(体内に)癌を発病している場合もあります。 砒素角化症 砒素角化症は、長期に渡って砒素を摂取したことによって引き起こされる疾患で、肌にとうもろこしの表面の様な角化性丘疹が出現します。(砒素は、漢方薬にも含まれることがあります) 喘息の治療として、薬草(ハーブ)を使用したお薬の中に、砒素が含まれている場合もあります。 症状は、手のひらと足の裏から始まり、体幹、体肢へと広がっていきます。時間の経過と共に、症状が現れている部分の細胞が癌性に変化することがあります。 砒素角化症は、肺がん・咽頭がん・陰部や尿路部分の癌に関連している場合もあります。 乳房パジェット病 乳房パジェット病を発症すると、乳頭の周りに赤い斑点が出現します。 湿疹と間違われるこの疾患は、乳がんが関係している場合が多くあります。パジェット細胞は、表皮の中だけに留まっています。 乳房パジェット病 (Paget’s Disease) 紅皮症(剥奪性皮膚炎) 紅皮症は、全身の皮膚が赤くなり鱗屑(表皮が剥離したもの)で覆われる疾患です。皮膚が腫れたり、発熱や衰弱といった症状が起こる場合もあります。 紅皮症を発症する患者のうち10~15%が、体内に癌を発症しています。最も多い癌の種類は、リンパ腫(リンパ腺の細胞が癌化して起こる)です。 ポイツ・イェガース症候群 ポイツ・イェガース症候群は、黒または茶色の斑点が唇や口腔内に出現するのが特徴です。 常染色体(性染色体以外の染色体)の優性遺伝子によって形質が発現する常染色体優性疾患ではありますが、患者の50%は、家族に遺伝的要因が見られません。 患者の数%は、胃腸がん・乳がん・子宮がんを発症していることがあります。
        ポイツ・イェガース症候群(Peutz-Jeghers Syndrome) […]

蕁麻疹(じんましん)(日本語)

vendredi, décembre 21st, 2012

蕁麻疹(じんましん) 蕁麻疹(じんましん)とは? 蕁麻疹に発症すると、軽度の膨らみと痒みを伴った発疹(膨疹)が皮膚に生じ、自然に消えるまで数時間かかります。 まぶたや唇に蕁麻疹の症状が現れると、皮膚がパンパンに膨れ上がる傾向があります。 外観だけ見ると深刻に見えますが、治療後12~24時間以内で発疹(血管性浮腫)は治まります。 蕁麻疹はどうやって生じるの? 蕁麻疹は、皮膚の微小血管に、ある変化が起こることで生じます。 ある変化とは、特定の物質(最も一般的なものはヒスタミン)が微小血管に分泌されることで起こります。 ヒスタミンは、アレルギー性または非アレルギー性反応によって肥満細胞から分泌されます。 急に生じる蕁麻疹の原因は? 急性蕁麻疹は、薬剤、食物、またはウイルス感染などが原因で発症し、発疹が数時間から数週間出没します。原因が特定できない場合もあります。 急性蕁麻疹や頻繁に繰り返す蕁麻疹を引き起こす原因となる食物は? 蕁麻疹を引き起こすとされる食物には、以下のものが含まれます: ナッツ(木の実) 卵 新鮮な果物(特に柑橘類) チョコレート 魚・貝 トマト 牛乳・チーズ 香辛料 イースト(酵母菌) タルトラジン(黄色の食色素)などの添加物や保存料が原因となる場合もあります。吸収速度によって、これらの食物を摂取してから数分後~数時間後に蕁麻疹の症状が現れます。 蕁麻疹を引き起こす原因となる食物は? 蕁麻疹を引き起こすとされる薬剤には、以下のものが含まれます: 痛み止めや抗リユマチ薬。例)アスピリン、コデイン 抗生剤。例)ペニシリン、スルホンアミド 長期間服用していて何の問題も現れなかった薬剤でも、蕁麻疹を引き起こす場合があります。薬剤の場合、急性蕁麻疹が主ですが、追い討ちをかけるように慢性蕁麻疹に発展する場合があります。 ほかに蕁麻疹の原因となるものは? 繰り返し発症する蕁麻疹の原因には、以下のものが含まれます: 太陽光 冷寒 圧迫 汗 上記理由が原因で生じる蕁麻疹は、物理性蕁麻疹と呼ばれます。この場合、蕁麻疹を引き起こした原因は、患者が把握していることが多いです。 慢性蕁麻疹 この種類の蕁麻疹は、ほぼ毎日発疹が出没し、2ヶ月以上に渡って続くことがほとんどです。 たいていの場合において、原因を特定するのに困難を極めます。 患者によっては、物理性蕁麻疹も発症していることがあります。 症状を悪化する可能性はありますが、食物アレルギーが慢性蕁麻疹の原因になることはほとんどありません。 確率としては低いですが、カンジダ症(イースト感染症の一種)などの感染症が原因の場合があります。 情緒的ストレスは、慢性蕁麻疹を悪化させることが知られています。 慢性蕁麻疹は、50%のケースで発症後6ヶ月以内に症状が治まります。 蕁麻疹の治療法は? 蕁麻疹の最良の治療法は、原因を特定し、その原因を取り除くことです。 原因を特定している間、症状を和らげるために抗ヒスタミン薬が処方されます。 抗ヒスタミン薬: 経口薬の場合、発疹が引くまで約90分かかります。 新しい蕁麻疹の形成を防ぐために、定期的に服用すると効果的です。 眠気などの副作用を避けるために、非鎮静型ヒスタミン薬を服用することもできます。 抗ヒスタミン薬のクリームは、効果がありません。 原因となる食物が特定されないまま絶食をしても、治療の手助けにはなりません。 パッチテストは、通常、用を成しません。 感染症が慢性蕁麻疹の原因となっていないことを定かにするために、血液および尿検査が実施されることがあります。 © […]

特発性滴状低メラニン症 (Idiopathic Guttate Hypomelanosis) (IGH) (日本語)

samedi, décembre 8th, 2012

特発性滴状低メラニン症(Idiopathic Guttate Hypomelanosis = IGH)とは? 症状として、直径約5mm程度の陶白色の斑点が皮膚にまばらに出現します。 日光に暴露される部位、特に前腕やすねに斑点が集中します。 斑点は変化を伴わず、成長(拡大)することもありません。 斑点に生える毛には影響はありません。 治療の必要はありません。見た目上の問題から、凍結療法やカルシニューリン阻害剤を含んだクリームを使用することがあります。 特発性滴状低メラニン症(Idiopathic Guttate Hypomelanosis = IGH) 特発性滴状低メラニン症(IGH)と白斑の違いは? 白斑は、左右対称に出現する場合が多くあります。 白斑は乳白色をしており、通常の皮膚との境目が不明瞭です。 白斑の斑点は、成長(拡大)する傾向が見られます。 白斑に生える毛は影響を受けるため、白くなります。 *特発性滴状メラニン減少症, 特発性滴状のメラニン欠乏症, 特発性滴状色素減少症 © 2009 クリストフスー (Christophe HSU) – 皮膚科医. ジュネーブ、スイス 全国皮膚センター (National Skin Centre). シンガポール 日本語訳:白 富美 はじめに English Français Italiano Español Deutsch Português русский язык Tagalog

バラ色粃糠疹 (日本語)

samedi, décembre 8th, 2012

バラ色粃糠疹とは? バラ色粃糠疹は、皮膚のインフルエンザのような疾患です。ウイルス感染の可能性もあります。 若い成人によく見られます。 季節性の変動があります。 バラ色粃糠疹の症状は? 医学的な診断方法: 最初に、通常の皮膚との境目がギザギザ模様に見える赤い円形の皮疹が出現します。この状態の皮疹は「ヘラルドパッチ(herald patch)」と呼ばれています。身体のどこにでも現れますが、特に胸・上腕・脚に出現するケースが多く見られます。 その後、ヘラルドパッチよりも小さい皮疹が顔面を除く身体全体に現れます(大抵の場合)。背中の皮疹は、クリスマスツリーのような模様を作り上げます。 痒みを伴うこともありますが、大抵の場合症状はありません。 バラ色粃糠疹 バラ色粃糠疹に似た症状を引き起こす疾患はありますか? 非定型的バラ色粃糠疹は、第2期梅毒の症状と似る場合があるので、正確な診断には血液検査が必要です。 第2期梅毒 バラ色粃糠疹は治療の必要性がありますか? バラ色粃糠疹は、発症から3ヶ月以内で自然に治癒します。いつ頃皮疹が治まるのか、次の3つの4週間ルールで予測することができます: 最初の4週間は、皮疹が次から次へと現れます(出現期) 次の4週間は、出現する皮疹の数と、消えていく皮疹の数が大体等しくなります(安定期) 最後の4週間は、皮疹の数がどんどん減っていきます(退行期) 痒みを伴う場合は、かかりつけの医師によってはステロイドクリームを処方したり、光線療法を行う場合があります。 © 2009 クリストフスー (Christophe HSU) – 皮膚科医. ジュネーブ、スイス 全国皮膚センター (National Skin Centre). シンガポール 日本語訳:白 富美 はじめに English Español Français Italiano Deutsch Português Tagalog русский язык

高齢者の皮膚疾患 (日本語)

dimanche, novembre 25th, 2012

クリストフスー (Christophe HSU) – 皮膚科医. ジュネーブ、スイス 高齢者に多い皮膚の病気とは? 皮膚表面の変化 皮 膚は常に再生しています。皮膚の下層部(基底層)で形成された細胞は、ゆっくりと時間をかけて皮膚表面にまで移動します。やっと表皮にまでたどり着いたと き、これらの細胞は既に死滅しているので、そのまま皮膚から剥がれ落ちるようになっています。しかし、老化とともに、この全体のプロセス(細胞再生)にか かる時間が長くなります。「死んだ細胞」がそのまま表皮に定着している時間も長くなるため、肌のつやが失われやすくなります。また、触った感じもザラザラ 感があります。 皮膚を支える支持組織と皮膚の弾力は、年齢とともに低下します。それに伴い、たるみやしわが現れます。 老人性紫斑病 高齢者の皮膚は薄く、外部からの刺激にも弱くなっています。 血管も刺激に対して弱くなっているので、老人性紫斑といわれるあざができやすくなります。 老人性紫斑はよく前腕に症状が現れます。理由は、皮膚の嵩(かさ)と機能を維持するヒアルロン酸が老化とともに減少するためです。 ヒアルロン酸の減少は、ビタミン不足や出血性疾患とは関係ありません。 老人性紫斑病によるあざなどの傷は、ゆっくりと時間とともに癒えます。 老人性紫斑病 老人性乾皮症・皮脂欠乏性湿疹 皮膚の脂(あぶら)が年齢とともに減少することで、皮膚が乾燥し剥がれやすくなります。 乾燥した皮膚は痒みを引き起こします。カサカサ感や硬直感といった感覚が生じます。 乾 燥した皮膚は荒れ、ひび割れや鱗屑(りんせつ)といった症状も引き起こします。これらの症状は、上背部や肢(手足)、特に下腿(すね)に出現します。乾燥 した部位に、皮脂欠乏性湿疹が現れることもあります。皮脂欠乏性湿疹は境界線が薄く、円形型の紅斑として出現します。また、(磁器に入った細かいひびに似 た)網状の赤い亀裂として出現することもあります。 皮膚感染症・寄生虫 細菌感染症:ひび割れや亀裂の間から細菌が浸入し表在性感染を引き起こすことがあります。 疥癬 疥癬は、強烈な痒みを引き起こす感染症です。ダニの寄生が原因で発症します。 集団生活をしている高齢者の間では頻繁に感染が拡大します。 ひび割れや亀裂が全身に及ぶこともあります(ノルウェー疥癬)。 疥癬のダニ 白癬感染症 高齢者の多くは、爪や皮膚(特に足)に白癬感染症を発症します。 爪が白癬感染(爪白癬)すると、爪が分厚くなり変色します。 足が白癬感染すると、皮膚が赤くなり水ぶくれができたり落屑(皮膚が剥がれ落ちる)したりします。 色素変化 そばかすのような茶色のしみが症状として現れます。 そばかすよりも大きく不規則な形をしています。一般的に、老人性色素斑と呼ばれていますが、日光性黒子と呼ばれることもあります。 日光による皮膚損傷が原因で引き起こされます。 しみが大きくなったり、厚みが増したり、かさぶたができたりするなどの症状が出た場合は、医師に相談してください。皮膚癌の場合は切除する必要があります。 老人性色素斑は、凍結療法、レーザー治療、または医薬品を用いて容易に治療することができます。 高齢者の皮膚色素細胞は機能が低下しているため、皮膚全体が土気色に見えることもあります。 水疱性疾患 高齢者は、様々な要因が原因で水疱性疾患を発症します。 なかでも、帯状疱疹は比較的高齢者に多い水疱性疾患です。 子供のときに患った水疱瘡のウイルス(帯状疱疹ウイルス)が再活性することで引き起こされます。 頭部・胴体・肢などの側面に、水泡が帯状に出現します。 痛烈な痛みを伴うことがあります。 顔面の帯状疱疹 免疫性障害が原因で水泡が出現する場合もあります。免疫性障害が原因とされる水疱性類天疱瘡は、発症すると赤みを帯びた皮膚から、または、通常の皮膚から大型の水泡が出現します。病勢を抑えるためには、強力な作用を持つ薬を使用しなければなりません。 皮膚良性腫瘍 […]

経口抗真菌剤 (日本語)

jeudi, novembre 8th, 2012

以下は、経口抗真菌剤を医師から処方された患者向けの記事になります。 抗真菌剤は何のために使われるの? 抗 真菌剤は、真菌による感染を治療するために用いられます。真菌は、皮膚・頭皮・手足の爪・膣・腸管など様々な部位に感染症を引き起こします。感染の範囲が 腸管にまで及んだり、症状が深刻で改善の兆しが見られない場合、経口抗真菌剤が処方されます。経口抗真菌剤は、患者の状態に合わせて処方される薬剤なの で、ほかの人に渡したり、ほかの病気に応用したりしてはいけません。 抗真菌剤の飲み方は? 経口抗真菌剤には、カプセル型、錠剤、ゼリー型、液体があります。医師の指示に従って服用してください。 経口抗真菌剤の多くは、吸収の効率が高まるという理由から、食事と一緒に服用することが勧められています*。口腔真菌感染症または消化管真菌感染症の治療のためにゼリー状あるいは液体状の経口抗真菌剤を処方された場合、口の中に含んだ後、約5分ほど待ってから飲み込んでください。 改善の兆しが見られた後でも、治療効果を最大限に引き出すために、治療は最後まで続けてください。真菌感染症を完全に治癒するには、比較的長い時間を必要とします。途中で治療を中断してしまうと、再発する可能性があります。 お薬を飲み忘れた場合は? 思い出したら、すぐに飲み忘れた分を服用してください。残りの分は、等間隔を置いてから服用してください。 服用するはずの時間から24時間以上経過してしまった場合は、忘れた分は服用しないでください。通常通りの時間で服用を続けてください。1度に2回分を服用しないでください。 抗真菌剤の副作用は? 経口抗真菌剤は、副作用を伴うこともあり、治療の経過と共に消えることもあります。もし、次のいづれかの症状が継続したり深刻であったりする場合は、医師に相談してください: 吐き気、腹痛、嘔吐。食事と一緒に服用することで、これらの症状は軽減されることもあります。 下痢 めまい、眠気。この症状が出た場合は、運転・機械操作・その他集中力を必要とする作業を行わないで下さい。 皮膚発疹、痒み 眠れない 更に、下記の症状が現れた場合は、深刻な副作用を示唆している可能性もあるので、早急に医師に相談してください: ·  高熱 ·  黒っぽい尿、または ·  白っぽい排泄物 ·  異常な疲労または衰弱 ·  黄色みがかった目または皮膚 副作用の予防の仕方は? 授乳中・妊娠中・妊娠する予定の場合は、経口抗真菌剤を服用する前に医師に相談してください。 経口抗真菌剤を服用している間は、お酒を控えてください。抗真菌剤を服用中にお酒を摂取すると肝臓障害のリスクを高める可能性があります。 ケトコナゾールの錠剤に加えて、胃潰瘍治療のためのシメチジンやラニチジンなどの制酸薬も処方されている場合、ケトコナゾールを服用した後に最低2時間は置いてから制酸薬を服用してください。同時に服用すると、ケトコナゾールの吸収効率が下がり、効果が出にくくなります。 グリセオフルビンは、経口避妊薬の効果を下げる場合があるので、医師に相談してください。 服用しているお薬があれば、全て医師に報告してください。 過去に抗真菌剤またはペニシリンに対して異常反応あるいはアレルギー反応が出たことがある場合は、医師に報告してください。(ペニシリンにアレルギー反応を起こす患者は、抗真菌剤に対しても同様の症状を引き起こす可能性があります) 抗真菌剤の保管の仕方は? 直射日光や熱が当たる場所は避け、子供の手が届かない暗く涼しい場所に保管してください。 抗真菌剤をほかのお薬と同じ容器に入れないでください。お薬はそれぞれ名前を書いた容器に入れて別々に保管してください。 質問や不明な点がある場合は、医師または薬剤師にご相談ください。 © 2009 クリストフスー (Christophe HSU) – 皮膚科医. ジュネーブ、スイス 全国皮膚センター (National Skin Centre). シンガポール 日本語訳:白 富美 […]

白斑 (日本語)

dimanche, octobre 14th, 2012

白斑 白斑とは何か。 白斑は、皮膚に白い斑点や斑模様が生じる皮膚疾患です。 原因は、肌の色を作り上げるメラニン色素細胞の欠失によるものです。色素細胞(メラノサイト)が破壊されメラニンが生成できなくなったときに起こります。 白斑は、伝染病ではありません。 以下の部位によく発症します: 骨ばった部位―手の甲、手の指、肘、膝。 身体開口部―目・口・鼻の周り。 身体の付け根部分―脇、股間。 その他―脚、手首、乳首、性器。 白斑は、切り傷または火傷などの外傷部位にも発生する場合があります。 白斑が生じた部位に生える毛も白くなる場合があります。 白斑の原因は? 白斑の原因はわかっていません。 しかし、白斑を発生する患者の中には、以下の疾患に罹患しているケースが多く見られます: 糖尿病 甲状腺疾患 その他自己免疫疾患。 白斑(肘) 白斑は治療できますか? はい、できます。幾つかの治療法がありますが、その効果は罹患部位および患者によって異なります。 化学物質によっては、皮膚の色素細胞を破壊して白斑のような症状を引き起こすものもあります。そのような化学物質への接触は避けることが重要です。美白用クリームの中に、そのような化学物質が含まれている場合があります。 白斑の治療方法は?: 副腎皮質ステロイド・クリーム 患者によっては、強めの副腎皮質ステロイド・クリームが効果的な場合があります。 副作用を防ぐために、定期的に医師に診てもらう必要があります。 ソラレン光化学療法(PUVA療法) PUVA療法は、光感作薬ソラレン(Psoralen)と紫外線A波(UVA)を一緒に使う光化学療法です。頭文字をとりPUVA療法と呼ばれています。 ソラレンは、太陽光の一部であるUVAに対して、皮膚を一時的に敏感にさせます。 ソラレンは、ローションまたは錠剤で使用することが可能です。 ローション使用後にUVA暴露を併用する治療法は、外用PUVAと呼ばれています。 錠剤を使用する場合は、内服PUVAと呼ばれます。 一般的には、部分的白斑の治療には、外用PUVAが用いられます。 PUVA療法は、効果を最大に引き出すために、1年もしくはそれ以上の治療期間を必要とします。 徹底した医師の管理が必要です。 太陽光に含まれるUVAの線量は毎日変動するため、ソラレン・ローション使用後に太陽光暴露を行う方法は、信頼性に欠けるだけでなく、危険が伴います。医師の指導の下、UVAの人工光源を使用する方法が、より好まれます。 カモフラージュ化粧品 化粧品によっては、とてもよく肌の色になじむものもあり、特に、顔や手の甲の白斑を隠すのに最適な製品もあります。 太陽光を必要としない肌色着色作用のある化学物質(ジヒドロキシアセトン)も白斑を隠すのに便利です。 日焼け止め 白斑部位は、肌を守る色素が欠乏しているため、日焼けに対して非常に敏感です。 太陽光に暴露される白斑部位に、SPF値が高くスペクトル(周波数)が広い日焼け止めを使用することをお勧めします。 © 2009 クリストフスー (Christophe HSU) – 皮膚科医. ジュネーブ、スイス 全国皮膚センター (National Skin Centre). シンガポール […]

外用抗真菌剤 (日本語)

samedi, octobre 13th, 2012

医師から外用抗真菌剤を処方された場合、それは以下のお薬かもしれません(リスト更新中): クリームまたは軟膏 シクロピロクスオラミン エコナゾール ミコナゾール クロトリマゾール ケトコナゾール ナイスタチン テルビナフィン 液体 アモロルフィン シクロピロクスオラミン エコナゾール トルシクラート カステラーニ クロトリマゾール 硫化セレン パウダー クロトリマゾール ミコナゾール エコナゾール トルシクラート ペッサリーまたは膣錠 クロトリマゾール イソコナゾール トリコナゾール エコナゾール ナイスタチン シャンプー ケトコナゾール 抗真菌剤は何のために使われるの? 抗真菌薬は、真菌による感染症を治療するために用いられます。真菌は、皮膚・頭皮・手足の爪・膣・腸管に感染します。抗真菌薬は、患者の現在の皮膚の状態を診て処方されるお薬であり、他の人に与えたり、別の用途で用いたりしてはいけません。 外用抗真菌剤の使用方法は? 外用抗真菌剤には、クリーム、軟膏、液体、パウダー、シャンプー、ペッサリーなどがあります。医師の指示に従い使用してください。 効果を上げるために、最後まで治療してください。膣錠の場合は、症状が消えた後も1週間継続して使用してください。怠ると、再発する恐れがあります。 膣の真菌感染症には、膣クリーム、膣錠、またはペッサリーがよく処方されます。 クリームと軟膏 これらは、皮膚の真菌感染症を治療するために用いられます。お薬を塗る前に、患部をきれいに洗ってください。患部全体にお薬を薄く塗り、薬の色が見えなくなるまで、優しく円を描くように塗り込んでください。特に指示がない限り、1日に1~2回塗り込んでください。 パウダー パウダーは、足指または股間に散布する際に用いられます。1日に1~2回、抗真菌パウダーを患部に散布してください。抗真菌クリームを使用する合間にパウダーを使用してください。 足に真菌感染症を発生した場合は、入浴後にしっかりと足(特に指の間)を乾かすことが重要です。 液体 患部に抗真菌液を塗り、完全に乾かしてください。1日に1~2回使用してください。 ネイルラッカー:週1~2回、手足・指先の患部に塗ってください。医師または薬剤師の指示に従い使用してください。 身体の治療:治療を目的とする際は、原液を直接患部に塗ってください。特に指示がない限り、15分間そのままの状態にしてください。その後しっかりと洗い流してください。特に指示がない限り、1週間毎日続けてください。予防を目的とする場合は、週1で使用してください。 頭皮の治療用シャンプー:濡れた髪にシャンプーを泡立て、5分間そのまま放置してください。その後洗い流し、もう一度繰り返してください。初めのうちは週2で使用し、その後必要に応じて、医師の指示に従い回数を増減していってください。 硫化セレン:硫化セレンシャンプーを使用した後は、しっかりと髪を洗い流すことが重要です。洗い残しは、白髪を黄色やオレンジ色に変色させる原因となります。毛染めを使用する場合は、最低48時間の間隔を硫化セレンシャンプーとの間においてください。 ペッサリーまたは膣錠 これは経口薬ではありません。 調剤ラベルの使用方法に従い、正しく使用してください。 膣クリーム 医師または薬剤師の指示に従い使用してください。 お薬の適用を忘れた場合は? 思い出したら、すぐに適用(使用)してください。もし、次の適用時間が迫っていたら、忘れた分は使用せず飛ばしてください。忘れた分も使おうと必要以上の量を適用することは避けてください。 外用抗真菌剤の副作用は? […]

糖尿病と皮膚病 (日本語)

dimanche, octobre 7th, 2012

クリストフスー (Christophe HSU) – 皮膚科医. ジュネーブ、スイス 糖尿病とは何か。 糖尿病は、西洋諸国でよく見られる病気です。 糖尿病患者は、血糖値が高く、適切な管理を怠ると目・腎臓・神経系・血管などの様々な器官に長期合併症を引き起こすことがあります。 皮膚病は、糖尿病患者によく見られます。糖尿病患者の特徴として発生する皮膚病もあります。 糖尿病に伴う一般的な皮膚疾患は? 糖尿病性皮膚障害 これは、糖尿病患者によく見られる最も一般的な皮膚疾患です。 すねの部位に見られることが多く、茶色の瘢痕が出現します。茶色の瘢痕が形成される前兆として、赤い斑点または水疱が現れる場合があります。 原因は、皮膚の微小血管の異常な変化によるものです。 この病気には、標準的な治療法がありません。自然治癒が起こり、陥凹性瘢痕へと変化する傾向があります。 壊疽 糖尿病による脚の大血管閉塞(血行不足)が原因で、長時間歩くときに痛みを伴う場合があります。深刻な血管閉塞の場合、皮膚組織が壊死し、足指に壊疽性変化が生じることがあります。 手術で壊死組織を除去する必要があります。重症の場合は、脚または足の切断が必要です。 糖尿病性神経障害 糖尿病による血管閉塞が原因で、神経が傷つけられる場合があります。 脚に灼熱感、チクチク感、しびれなどを感じることがあります。 患者によっては、無感覚または感覚を感じにくくなる場合があり、脚に注意を向けていないと、外傷がもとで褥瘡または皮膚潰瘍などを発症する可能性があります。 皮膚感染症 糖尿病患者は、皮膚感染症を発症しやすい傾向があります。麦粒腫、腫れ物、真菌感染症は、それらの例です。 中には、深刻な感染症を引き起こすケースもあり、一刻も早い治療が必要な場合があります。例)よう(癰)-毛包の細菌性感染症(膿瘍)、蜂巣炎-細菌感染症。 蜂巣炎は、発症すると脚に熱を持った腫れ物が出現することが多く、赤みがかったその腫れ物は、押すと柔らかみがあります。 壊疽性筋膜炎は、生死に関わる深刻な皮膚感染症であり、感染が筋肉まで奥深く達する場合があります。皮膚に、痛みを伴う炎症性および出血性の腫れ物または水疱が生じ、緊急治療・手術が必要です。 下肢蜂巣炎 リポイド類壊死症 これは、皮膚の微小血管の異変が原因で生じる、まれな糖尿病合併症です。 すねに皮膚障害が起こることが多く、罹患した部位は赤茶色の枠の中に黄色がかった斑点が出現します。 時折、糖尿病と診断される前に、前兆としてこの皮膚病に罹患するケースがあるので、リポイド類壊死症を発症した場合は糖尿病の検査をする必要があります。 潰瘍を伴ったリポイド類壊死症 黒色表皮症 これは、糖尿病によって引き起こされる皮膚疾患です。 遺伝性疾患や内臓癌などの内科疾患の兆候ともされています。 肥満の方によく見られる皮膚病です。 脇・上背・首・股間などの部位に、分厚くて滑らかな黒褐色の皺襞(ひだ)が現れるのが特徴です。 黒色表皮症 黄色腫と黄色板腫 糖尿病患者は、血清脂質値(コレステロール、トリグリセリド)が高いことが多く、蓄積した脂肪分が皮膚に浸潤して黄色腫または黄色板腫を引き起こすことがあります。 黄色腫は、肘・膝・かかとなどの骨ばった部位に無症状性の黄色く固い結節が出現します。時折、帽針頭大の黄色い丘疹が、臀部(尻)に群がって生じることがあります(発疹性黄色腫)。 黄色板腫は、高血中コレステロールの兆候として現れ、まぶたに黄色い斑点が出現します。 治療は、飽和脂肪の摂取を抑えた食事制限で血清脂質値を標準に戻し、また、必要であれば脂質低下を促す内服薬を投与します。 環状肉芽腫 これは、小児および若年成人によく見られる皮膚疾患です。 多くの場合、糖尿病と関連しています。 初期症状の特徴として赤い斑点が現れ、進行するにつれて円形状に拡大していきます。手(特に指)や肘に発症することが多いです。 環状肉芽腫が広範囲に出現した場合、糖尿病が絡んでいるケースがあります。糖尿病の兆候および症状が出る前に、環状肉芽腫を発症することもあります。従って、広範囲に環状肉芽腫が出現した場合は、糖尿病の検査を受ける必要があります。 環状肉芽腫 糖尿病に関連した皮膚病を発症した場合の処置方法は? 細菌性皮膚感染症や壊疽などの深刻な合併症の場合は、直ちに治療を受けてください。 早期段階で医師に相談してください。入院する必要がある場合もあります。 治療を怠ると、これらの合併症は、命に関わる危険性があります。感染潰瘍は、抗生物質で治療する必要があります。 […]

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